「イタ気持ちいい」は健康にも美容にも逆効果

マッサージが好きな人は、押したり揉んだりした時の「イタ気持ちいい~」がクセになっていると思います。
肩でも足裏でも頭でも、マッサージした時に「イタ気持ちいい」感覚がないと物足りない、という人も多いのではないでしょうか。

でもその「イタ気持ちいい」の正体って知っていますか?

こちらの筋肉の図をご覧ください。

筋肉図

筋肉は、細いストローのような筋繊維が束になっていて、筋膜という袋状の膜に覆われています。
両端が細くなっていて、ソーセージのようですね。

筋肉がこった状態というのは、この筋肉がパンパンになった状態です。

もし、ソーセージをギュッとねじったらどうなるでしょう?
皮が破れて中のお肉が飛び出します。

実は、筋肉を押したり揉んだりすることは、ソーセージをねじっているようなものなのです。
力を加えられた筋肉は、筋膜が破れて筋繊維が断裂します。

これこそが「イタ気持ちいい」」の正体!!
筋肉を破壊しておきながら、私たちは「イタ気持ちいい」」と感じているのです。

なんてドMなんでしょう(笑)

例えば鶏肉や豚肉などを調理するときは、ドンドン叩いて繊維を破壊してやわらかくしますね。
これは“死んでるお肉”だから有効なわけです。

でも私たちの筋肉は生きています。

叩いたり押したり揉んだりされた筋肉は筋膜が筋繊維が傷つきます。
傷つけられれば当然痛いです。

この痛みが「揉み返し」です。

マッサージを受けた翌日などに、この揉み返しで痛い思いをしたことがある方はたくさんいると思います。
中には、
「この揉み返しが効いてる証拠だわ~~」
なんて喜んでいる方もいるかもしれませんね。
やっぱりドM(笑)

「イタ気持ちいい」も「揉み返し」も筋肉の破壊とその結果です。

破壊された筋肉は、自然治癒力により再生します。
この再生したとき、筋繊維は以前よりも硬くなってしまうのです。

・・・ということは、マッサージすればするほど筋肉はガチガチになり、もっと強い刺激じゃないと物足りなくなるという悪循環に。

健康や美容のためにマッサージをしているつもりが逆効果なんですね。

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